モオツアルト讃歌
「YAMAHA QY100」のSEQUENCERSによる作品です
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Revised edition Orchestra arrange
Mozart
Piano sonata A minor K310 1st MOV.
莫差特(モオツアルト(Mozart)・1756-1791)の中でも、所謂(いはゆる)洋琴奏鳴曲(ピアノソナタ) 第8番イ短調 K.310と言はれてゐるこの作品は、私にとつて思ひ入れの多い曲で、彼が二十一歳の時に新たな職を求めて、それまでは父親と一緒に行動してゐたのと違つて、母と共に故郷ザルツブルグからマンハイムを經て巴里(パリ)へ向かつた。
しかし、目的であつた就職活動は全くの徒労に終つてしまひ、そのうへ母が重い病氣にかかつて七月初めにこの異郷の地で亡くなつてしまつた。
そんな中で作曲されたと言はれてゐるこの曲は、イ短調といふ曲調もさる事ながら、その所爲もあつてか悲劇的な色彩を持つてゐるが、さりとて暗い情念に覆はれることはなく、むしろ悲しみの中にも爽やかな心象(イメエジ)を與(あた)へられるやうに思はれる。
その挿話(エピソオド)もあつて、幼い時に母を亡くした經驗を持つ身にとつてはこの曲との出逢ひは思ひ出深いものがあり、それから更に忘れられない出来事があつた。
あれはもう四十年にもならうか、當時クラシツク音樂以外にラヂオドラマをよく聞いてゐて、その中にこの作品の全曲を背景にしたドラマが放送されたのだが、主人公のピアニストが演奏中に二樂章の半ばで手がとまつてしまひ、演奏者として失格の烙印を押されてしまつた。
それからは悔恨の日々を過しながらも、その理由を過去の被爆體驗からひも解き、現在に到るまでを語りながら再生するといふ内容で、極めて印象的なドラマであつた。
それ以降、この作品は私には特別なものとなつた。
今囘は、管絃樂に編曲をしてみた。
「妣」は「はは」と讀み、死んだ父を「考」といふのに對して死んだ母を「妣」といふと辭書(じしよ)にある。
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Orchestr Arrange
Piano Sonata A minor3dr K310
From HIROSIMA with peace
この映像は去年の暮に廣島へ出向いた時のもので、
Sonyのビデオカメラで撮影しました。
このソナタの二樂章を飛越えて、
三樂章を先に發表して仕舞つたのは、
二樂章が一筋縄では行かないと悟つたからで、
完成には随分と時間がかかりさうです。
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Strings arrange.
Mozart
Piano Sonata K545 In C Major 1st MOV.
全てアラスカ(Alaska )在住のマチカさんの映像を使用させて戴きました。
マチカさん映像提供有難う御座いました。
氣に入つて戴けるかどうか分りませんが、見て下さい。
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Strings arrange
Mozart
Piano Sonata K.545 In C Major 2nd mov.
Andante
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Strings arrange
Mozart
Piano Sonata K.545 In C Major 3rd mov.
Rondo
三樂章のすべてがアラスカ(Alaska)在住のマチカさんの映像です。
マチカさん有難う御座いました。
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綾部山梅林
Mozart
flute Quartet in D major, K. 285. 1. Allegro
見渡せば綾部の梅や瀬戸の海 不忍
久し振りに店が休みで、本當は月ヶ瀬に梅を見に行く豫定だつたのだが、まだ蕾との情報で諦めた。
そこでお彼岸でもあつたので妻の實家へ歸る事にしたのだが、それならと播州綾部山梅林へ行つた。
二万本の梅が全山を覆ひ、眼下に瀬戸の海を臨む景色や良し。
飽きもせず日永眺めん梅の丘 不忍
綾部山梅林は山とはいふものの丘陵といつても差支へなく、古墳群が點在してゐる。
梅を見つつ瀬戸内海を眺望できる場所が三箇所はあり、島津久子女史の歌碑もあつた。
今囘は地圖にない一番上は次囘に譲つたが、今も目に殘る見事な滿開の眺めであつた。
これまでYoutubeに音樂を發表してきた。樂器の扱ひとして「Pamphlet」や「Bottle」といふ自分の氣に入つたものを使ふ頻度が多いのは當然だが、堤琴(ヴアイオリン)をそれに置換へるやうになつたのは機械音では表情が出ない事もあるが、明かにマイミクのuchiさんからケエナを送られたのが切掛けである。
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池田五月山の櫻
Mozart
Flute Quartet in D major, K. 285. 2.Adagio
これまでYoutubeに音樂を發表してきた。樂器の扱ひとして「Pamphlet」や「Bottle」といふ自分の氣に入つたものを使ふ頻度が多いのは當然だが、堤琴(ヴアイオリン)をそれに置換へるやうになつたのは機械音では表情が出ない事もあるが、明かにマイミクのuchiさんからケエナを送られたのが切掛けである。
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南光町の向日葵
Mozart
flute Quartet K. 285. III. Rondo
ひまはりや目で食べてゐる休耕田 不忍
妻の實家に行く度に徳久(とくさ)驛附近を通ると南光町の向日葵(ひまはり)の立て看板がみられ、その情報が氣になつて仕方がなかつた。
今囘漸くその思ひが成就した。
休耕田を利用して植ゑられた向日葵の壓倒的な景觀に固唾を呑んでみてゐた。
陽を避けてソツポ向いたる日車草 不忍
「日車草」とは向日葵(ひまはり)の事で、別に「日輪草・日廻り草」とも言はれるが、全部で二百萬本もあり、順次咲いて行くので私が行つた時は百二十萬本だとホオムペエヂのにあつたが、それでも休耕田があちこちにあるので、觀たのは五十萬本位か。
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五大堂&瑞巌寺
Strings arrange
Mozart
Piano sonata K.331 1st.MOV. Variation
この曲は形式から見ると特殊な音樂で「ソナタ」といふ範疇(カテゴリイ)からはみ出してゐます。
普通、初期の頃の「ソナタ」は「急緩急」といふ三樂章のものでしたが、それは協奏曲の方に殘され、三樂章に「舞曲形式」の音樂が追加された四樂章のものが一般的なものとなりました。
ここに、
1、「急」といふ早いソナタ形式による一樂章。
2、「緩」といふ歌謡風の緩やかな複合三部形式の第二樂章。
3、メヌエツトやワルツなどの「舞曲形式」による複合三部形式の第三樂章。
4、「急」といふ早いソナタ形式もしくはロンドソナタ形式による四樂章。
といふ究極の「ソナタ」といふ形式が完成されたのです。
この「ソナタ」の中に「ソナタ形式」が含まれてゐるのが「ソナタ」の條件なのですが、モオツアルトのこの曲は、三樂章のいづれにも「ソナタ形式」で書かれた樂章はありません。
のみならず、三樂章で書かれてゐても初期の頃のやうに「急緩急」といふものでもなく、「緩・メヌエツト(舞曲)・急(ロンド形式)」といふ破格のものになつてゐます。
後年、貝多芬(ベエトオヴエン(Beethoven)・1770-1827)が、
『ピアノソナタ 第十四番「月光」』
この曲で同じやうに三樂章で書いて、それも「緩(歌謡曲風)・スケルツオ(舞曲)・急(ソナタ形式)」といふやうに、モオツアルトと同じやうな構成で作曲をしてゐますが、決定的に違ふのはベエトオヴエンは三樂章をソナタ形式で書いてゐて模範解答を示してゐます。
これら二つの曲は通常の「急」の一樂章を省略したものだと考へれば、ある程度は納得されるのではなからうかと思はれます。
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モオツァルト きらきら星変奏曲 ハ長調 K.265
Mozart ‘Ah,vous dirai-je, maman’
原曲はピアノ曲ですが絃樂合奏にしてみました。
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