『味幸』の主題歌(テエマソング)

『燒ソドン』考

　この『燒ソドン』は店の賄ひから商品化されたもので、同じやうな食べ物は結構あるものでせうが、商品名はオリヂナルです。

　初めて耳にしたお客様は

　「丼(どんぶり)？」

　と思はれる人もゐたり、その名前の響きを聞いてゴジラ・モスラと共に東寶三大怪獣と稱される内の一作品である、

　『空の大怪獣ラドン』

　と勘違ひされたりと、「悲喜交々(ひきこもごも)」(？)の反應(はんおう)をされる。

　しかしである。

　一度(ひとたび)口に運べば、あ～ら不思議や！

　そばの纏はりつく食感と、うどんのつるツとした味覺が混然一體(いつたい)となつて、

　「ンまい(美味い)！

　とお客様の感歎の聲が飛交ふのである。

　それがどれほどの味(あぢ)かといふと、この間、

　「落しちやつた」

　と言つて床を捜し廻る妙齡の御婦人がゐるので、

　「何を落されたのですか」

　と尋ねると、

「ホツぺ(頬)だ」

　といふぐらゐの笑(衝)撃なのである。

　　　　　　　　　２０１４年９月２１日(日)　午後３時前　店の二階にて記す

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『燒ソドン』考その二

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『燒ソドン』考その三

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