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第二囘 發句(ほつく)教室『鳰(にほ)の會(くわい)』 アミイユ豐中庄本 近江不忍(あふみのしのばず・Oumino Sinobazu)

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第二囘 發句(ほつく)教室

『鳰(にほ)の會(くわい)』

 

 二〇一五年四月六日(月)

 

この作品を讀む時、この音樂を聞きながら鑑賞して下さい。

これは高秋美樹彦による、

 

『Motion1(竪琴・harp)曲 』

 

といふ曲で、YAMAHAの「QY100」で作りました。

映像は奈良懸にある、 

『石舞臺(いしぶたい)』 

へ出かけた時のものです。 

雰圍氣を味はつて戴ければ幸ひです。

ない方が良いといふ讀者は、ご自由にどうぞ。

 

 §

 

 

 今日は發句と俳句の成立ちに就いて紹介してから、參加された皆さんで一句を作るといふ事で、作句の愉しみといふものを知つて戴かうと考へました。

 といふのも、

 初心者の方は句を作るのは難しいものだ、とさういふ固定觀念に捉はれてゐると思はれますので、まづさういふ思ひ込みを拂拭(ふつしよく)する爲に、かういふ事で少しでも解消出來ればといふのが目的です。

 そこで今日は小雨も降つてゐるので、 

 『花の雨』

 

 を季題として皆で考へて見ようと提案しました。

 四階のフロアの締切つてある窓に近づいて、やをら窓帷(カアテン)をあけると、

どんよりとした空が町を覆つてゐる。

 それをその儘、

 

 『どんよりと』

 

 と上句に置く事で、季題である、

 

 『花の雨』

 

 は下五句となり、

 

   どんよりと花の雨

 

 となりましたが、中句を缺(か)いてをります。

 すると、參加者の一人である榎本竹次郎さんが、

 

 『咲き亂(みだ)れる』

 

 と出勝(でがち)で聲(こゑ)をかけられました。

 「出勝」とは作る人の順番を決めないで、出來た人から句を附ける事を言ひますが、これだと六文字なので切字の「や」を追加して、

 

 『咲き亂れるや』

 

 と七文字にして、

 

   どんよりと咲き亂れるや花の雨

 

 どんよりと  さきみだれるや はなのあめ

C♪♪♪♪†ζ┃♪♪♪♪♪♪†┃♪♪♪♪ †ζ┃

 

 と完成を見る事が出來ました。

 他に、

 

 『繚亂(れうらん)なれど』

 

 といふのも提案して見ましたが、

 

   どんよりと繚亂なれど花の雨 

 

 とすると上句とに齟齬(そご)が生ずる。

 そこで、

 

   滴りて繚亂なるや花の雨 不忍

 

 とでもしておかうと思ひます。

 

 

 次に季題に「降る」を足して中句の七文字として、

 

 『花の雨降る』

 

 とすればどうかと問うてみます。

 考へて見ようといふ積極性が出て來たやうだけれども、さう簡單には良い案は浮ばないやうで、時間もないので仕方なく、

 

 『見逃して』

 

 と置きました。

 

   見逃して花の雨降る

 

 と下五句が不足してをりますが、近日中に花見に行かうと思つてゐたのに、この雨でそれも叶はぬといふ殘念な氣持、それが句に表れてゐるやうに思はれます。

 さて、そこで下句です。

 

 

 ここでその前に「取合せ」に就いて講釋(かうしやく)しました。

 

   しづかさや岩にしみ入るせみの聲 芭蕉

 

 といふ有名な句の、

 

 『岩・しみ入る・聲(こゑ)』

 

 これらの三つの單語は、バラバラに見ればさしたる言葉とは思はれません。

けれども普通に考へれば、「しみ入る」といふ動詞は水などの液體に使用され、土やスポンジのやうな柔らかいものに浸透する状態を思ひ浮かべるもので、鐡(てつ)や「岩」のやうな硬いものには沁み入るとは考へないものです。

 それが「岩」に「しみ入る」といふのであり、さらに水ではなく「聲」が「沁み入る」といふのです。

 それも「せみ」の鳴き聲が、なのです。

 

 

 さう考へますと、それをこの句でどう反映させれば良いのか、といふ問題に突當(つきあた)ります。

 十分以上待ちましたが應答(おうたふ)がなく、年配の方達なので係の人から一時間前後を目安にと、さう言はれてもゐたので止むなく、

 

 『旅支度』

 

 と置きました。

 

   見逃して花の雨降る旅支度 不忍

 

 みのがして   はなのあめふる たびじたく

C♪♪♪♪†ζ┃γ♪♪♪♪♪♪♪┃♪♪♪♪†ζ┃

 

 かういふ風な行程(アプロオチ)で、發句の句作に親しまうと工夫してみました。

 

 

 最後に、

 參加者の皆さんに俳號(はいがう)を考へて、氣に入るかどうかは解りませんが、それを贈らうと思ひます。

 

 

 今囘の参加者は六名で、

 

一月生まれの舟曳美子さんは、その名前から

「美舟(びしう)」

を考へましたが、少し捻(ひね)つて「月舟(げつしう)」でも良いかも知れません。

 

 榎本竹次郎さんは寅年だとの事で、この會の「鳰」に縁のある琵琶湖に絡めて、

 「虎水(こすい)」

 を贈りました。

 

 森下三喜子さんは舊姓(きう)を北と言はれたさうですが、結局、姓の「森」から暗示(ヒント)を得て、

 「月森(げつしん)」

 と提案しました。

 

續いて田旗美智子さんは七月生れださうですが、これも姓の旗を國旗と考へて、

日本の古稱である「豐葦原瑞穂の國」から、「瑞穂(みづほ)」としましたが、

 「みづほ」

 と平假名の方を選ばれました。

 ただし「みづほ」で「みずほ」ではない、と念を押しておきました。

 

 氏家みよのさんは四月が誕生日ださうで、太陰暦で四月は卯月ですから、

 「卯波(うなみ)」

 としました。

 

 最後に三嶋政江さんは十二月生れだとの事で、澤山ある十二月の異稱(いしよう)から「三冬月」を選び、

 「三冬(みふゆ)」

 といふ號を贈りたいと思ひます。

 

 從つて、今日の句果(釣れた魚の結果を釣果といふところから)は、榎本竹次郎さんこと虎水さんの一句、

 

   どんよりと咲き亂れるや花の雨 虎水

 

 が成果として出來上つた事となりました。

 

 

註)

「γ(八分休符)・†(四分音符)・ζ(四分休符) 」の代用。

 

關聯記事

 

十九、『取合せ』に就いて 『發句雑記』より

http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=4637715&id=65234091

 

 

發句(ほつく)教室『鳰(のほ)の會(くわい)』

http://www.miyukix.biz/?page_id=2294

 

 

第一囘 發句(ほつく)教室『鳰(のほ)の會(くわい)』

http://www.miyukix.biz/?page_id=2423

 

 

第三囘 發句(ほつく)教室『鳰(にほ)の會(くわい)』

http://www.miyukix.biz/?page_id=2568

TEL 06-6334-2218 午前11時~午前12時30分

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