『味幸』の主題歌(テエマソング)です
『燒ソドン』考 その二
前囘に、『燒ソドン』が店の賄(まかな)ひから商品化されたと紹介したが、實(じつ)はこれは獨身時代の時に、腹が膨れれば良いと冷藏庫にあるものを何でも混ぜて作つたりしたが、燒そばの時にうどんもあつたので一緒にしたところ、これが結構旨かつたので病みつきになつてしまつた。
それが眞逆(まさか)お好み燒の店をする事にならうとは思つてもみなかつて、それでもそれを商品として獻立(メニユウ)に加へるといふ考へは思ひもよらず、『だん』から『かしこ』と二度の移轉を餘儀なくされて、三度目の店の『味幸』の時になつて初めて商品化する事となつた。
その間、何と三十年に垂(なんな)んとしたのである。
ところで、この『燒ソドン』であるが、神戸の方面ではこれと同じ調理法(レシピ)で、
『チヤンポン』
といふ名稱で商品化されてゐるのだといふ。
辭書(じしよ)によれば中國音の「欃和」の轉とも、馬來(マレイ)語に由來するともいはれるが、長崎料理(れうり)に「麺類・肉・野菜」などを一緒に煮込んだ中國料理の一種だともいひ、また、あれこれと混同したり、日本酒と洋酒と同時に飮む事もいふ。
けれども、最も納得出來る説は、鉦(かね)と鼓(つづみ)で合奏する事を指し、その音が、鉦の「チヤン」と鼓の「ポン」で、
『チヤンポン』
といふのだといふのを見て、思はず膝を叩いたものである。
かういふ話には、つい引込まれてしまふ。
二〇一六年四月十八日午前四時半 店にて記す
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