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一、 發句と「俳句」(HOKKU & HAIKU)『發句雑記』より

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 この音樂を聞きながら作品を鑑賞して下さい。

 これは自作(オリジナル)の、

 

 『Motion1(和樂器・Japanese instrum)』

 

 といふ曲で、YAMAHAの「QY100」で作りました。

 雰圍氣を味はつて戴ければ幸ひです。

 ない方が良いといふ讀者はご自由にどうぞ。

 

  

 

  一、發句と「俳句」

     

 五七五の十七文字で表現されない、「字足らず」や「字餘り」や「無季」の詩形が、或時、突然(?)現れた。

 所謂(いはゆる)「前衛俳句」といふやつである。

  

 然し、それは嘗(かつ)て原初の言葉の羅列から、思考錯誤の果てに手に入れた形式、即ち、「俳句」といふ観點(かんてん)から見れば、先祖歸(がへ)りであると考へられ、決して「俳句」とは呼べない作品である。

 それは、寧ろ「短詩」といふべきではなからうか。

  

 「俳句」は短詩の一形態であるが、短詩は「俳句」だけに限らない。丁度、和歌の中に短歌や旋頭歌、片歌や長歌があり、和歌と旋頭歌が同じではないやうに、短詩と「俳句」は別である。

  

 その證據(しようこ)に、「俳句」とは何かと問はれれば、五七五の十七文字よりなり、季語を有する形式と答へざるを得ない。

 では、短詩はと問はれれば、讀んで字の如く短い詩といふ事になるが、そこには十七文字で表現しなければならないといふ語調や、季語の制約はない。

 「俳句」とは、十七文字で書かれ、季語の必要な短詩の一形態である。

 又、これは短歌に就いても同じく言へる事であるし、勿論、短詩に季語を使用してはいけないとか、十七文字で書くな、と言つてゐるのではない。

 それは創作者の自由である

  

 然(しか)し、「俳句」は自由ではないのである。

 それが嫌な者には、殊更、「俳句」と斷(こと)はつて、型破りなものを創る必要はない。

 況(いわん)や、さういふ形態がないのならまだしも、自由詩といふ形態があり、御負けに短詩といふ名稱まであるのだから、奇を衒(てつら)つて人を惑はす必要を認めない。

  

 又、それは逆に、十七文字で季語を使用しても「俳句」とは呼ばせず、

 「これは短詩だ」

 といふ愚かさに等しい。

  

 「俳句」に十七文字と季語は、絶對的なものであるとさへ言へる。

 それらを驅使して、今まで以上のものを創作出來ないのは、創作者の怠慢と無教養を示す事に外ならない。

 きつく言へば、感受性の貧困である。無論、字足らずや字餘りは許されてはゐるが、それは餘程の事でもない限り、許されるものではない。

  

 かういふ考へは古いのではない。

 「俳句」とは幽玄にして、容易に創作し得るものではない。

 今日の「俳句」人工が増えたといふが、かかる安易な文章を「俳句」と信じてゐる人々までも、その數(かず)の中に含んでゐるのであるから、多いのも當然である。

 これは偏(ひとへ)に前衛といふ異名を持つた、「俳人」らしからぬ詩人の罪である。

  

 古來、自由詩は日本にはなかつた。

 詩といへば、「漢詩」を意味し、歌といへば「和歌」を指してゐたので、あつたのは詩情のみであるといつても過言ではあるまい。

  

 それがあつたればこそ、日本に西洋の文化が流れ込んで來ても、日本はそれに侵される事なく、文学の小説以外の散文による自由詩といふ様式(ジャンル)を得る事が出來たのである。

 それを今日の日本の詩人は忘れてゐる。

 古人は、かかる事態を考へる事も及ばなかつたであらう。

  「つひに新しき詩歌の時は來たりぬ」

  と唱へた島崎藤村にしても、七五調といふ萬葉の形式を踏襲した、長歌とは考へられないであらうか……。

 

 

 因(ちな)みに、作者はさつき「俳句」は短詩の一形態だと言つたが、もつと詩を大きく二分すれば、「俳句」や和歌のやうに語調の整つてゐるものは「定型詩」で、單に短詩であったり語調の整つてゐない詩は「自由詩」であると分類出來るだらう。

  

 從つて、種田山頭火(1882-1940)は「俳人」ではなく、寧ろ偉大な自由詩人である、と作者は思つてゐる。

 尤(もつと)も、「俳句」は發句から發展したものであるが、發句そのものではなく、無季や字足らずや字餘りを本道としても構はないものだと言ふならば、作者は決然と「俳句」から袂(たもと)を分かち、以降自らの作品を發句と呼ぶ事に、何の躊躇もしないものである。

 

 

 

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二、發句する 發句雑記より

http://www.miyukix.biz/?page_id=7602

 

 

發句雑記(Memorandum of Hokku poetry  Haikai’s Hokku Remarks)

http://www.miyukix.biz/?page_id=7474

 

TEL 06-6334-2218 午前11時~午前12時30分

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